7月16日に やまぐち・湯田温泉 古稀庵 ってところで一泊してまいりました。7月6日にオープンしたての宿で、全16室の客室に源泉100%掛け流しの露天風呂を備えています。この日はこの宿にとって始めての連休。
山口県内でいくつもの宿を経営する タナカホテルグループ(田中金属株式会社) というところが運営する、最近良くあるような、富裕層向けのグループで上位の宿のようです。
タナカホテルグループは、秋吉台自然動物公園サファリランドや、保険部門としてのアフラックの代理店、そして廃電線類の仕入れ、加工、販売といった金属部門もあるようです。web によると、金属部門で設立され、観光事業で大きくなったように見えます。
つまり、出来たばっかりの宿ですが、サービス業としての高いノウハウを持っており、満を持しての開業のようで、それなりの人材をまわすことも出来るでしょうし、オープン直後でも期待が持てたのでこの宿に参ることにしました。有名予約サイトや公式webから予約できますが、今のところ優待プランなども無い、やや強気の価格設定(高すぎず安すぎず、よく考えられた価格帯に思えます)なのも自信の表れなのか好感が持てます。オープン直後は有名高級外資系ホテルもあらだらけなので、この宿はどんななのか楽しみです。
14時のチェックインですが、そのぎりぎり前にたどり着き、中に案内していただきました。落ち着いた入り口はまあ普通の自動ドア。
広々としたロビー。まずどかーんと高ーい天井まで伸びる大理石の壁があって、その下の部分は暖炉があり、火がぼおぼおとしってます。どっかのレストランとかにあるようなの。
そして、ここでチェックインの手続き。冷たいお茶とういろう。山口も ういろう が有名らしいです。
ロビーの奥には 「こもれび文庫」 と名づけられたところがあります。まあ、この種の宿にはどこにでもあります。まあ、とりあえずどこにでもあるので作ったって言う感じのレベル。魅力は薄い。本は部屋に持っていっていいようです。そばのデスクには、いくつかの雑誌と新聞。iPad 2 と目立つスピーカーで音楽が流れてます。iPad 2は情報検索にも使うことができます。
「Shop いちょう」 と名づけられた、ギャラリー的なコーナーも。お菓子とかそういうものが売られているところはこの宿にはありません。
お庭は広々とした緑が素敵です。手前には、6席の足湯があり、自由に利用できます。気持ちいいけど、座って立つ時はちょっと難しかったです。年寄りには、バリアフリーではなくてトラップのようにも思えます。ほかが、割とバリアフリーなだけにちょっと詰めが甘い?芝生には、3つのソファーが配置されていて、この日の日中は暑すぎて横たわる気はしませんでしたが、涼しければかなり素敵だと思います。
手入れが行き届いてます。広いから手入れがかなり大変そうです。
庭の奥にもベンチがあったり、池があったり、目立たないところもきちんと作りこまれてます。
10段にも満たない階段がありますが、それだけのためにエレベーターが設置されています。かなり贅沢なつくり。それをあがると、非接触のカードでの認証で扉が開き、客室のエリアに入ることができます。大浴場とスパもこのエリア内。もっとも、大浴場とスパは宿泊しないでも利用できるようなので、日帰り利用客用のカードもあるのかな。。
一度建物から出て外気と接する回廊状の通路へ、なんとなく特別な空間にいるような錯覚もあるかも。そしてそこをを進んで、お部屋へ。ここも、先ほど使った非接触のカードでの認証。自動トビラではありません。お部屋の中は後述します。
客室を通り過ぎて、奥には大浴場があります。男女別に一つずつ、独立していて固定 (時間で交代ってことではありません) です。24時まで入ることができます。この右手にはスパ(トリートメント)の 「姫しゃら」 があります。
このスパにも行ってみようと、コンセルジュに連絡してみたら、21:00 の枠なら空いてるとのことだった、、ということで食後に行って、ロミロミの施術をうけ、心地よい体験が出来た。。コストパフォーマンスも悪くない。
大浴場の脱衣所には、ダイソンのエアマルチプライアー (Air Multiplier) 。ウォータークーラーも置いてあります。もちろん、タオルはたっぷり。
脱衣所を過ぎ、浴場に入ると手前に洗い場があり、真新しいスペースにヒノキの良い香りが広がってました。 そして、たっぷりの湯量で42度くらいはあるらしい良質の湯を生かした源泉欠け流しのお風呂です。
大浴場に向かって左手には、「湯上り処 もず」 という場所があり、湯上りなどでくつろぐことが出来ます。南国リゾートっぽい感じ。うちわも配置されています。
冷蔵庫には自由に飲むことができるソフトドリンクがあります。コーラーとかラムネとかジンジャーエールとか。
夜はかなり快適なスペースです。日中は暑かったのに、涼しくて、心地よかった!
庭のソファーは更に快適です。寝転がって、月を見ていると、もう、どこか外国のリゾートにいる気持ち。メンテナンス大変そうで、今後の経年劣化でどうなっていくのかはちょっと気になります。
お部屋
お食事
その他の気になった点
いくつかの冊子に、「9:00~22:00は、ロビーラウンジにて各種お飲み物をご用意します。」と書いてあるが、16:00ごろに「何かいただけますか」と尋ねたが、「お茶ならご用意できます」とのみ返答があった。虚偽の記載? 聞き方が悪かったのか。。
部屋で、無線LAN対応と書いてあったが、それらしいアクセスポイントはパスワードがかかっていたので、電話で「wifiの設定を教えてください」と尋ねたが、なんだか要領の得ない返答が帰ってきて、しばらく待たされたあと、パスワードを知らせてくれました。。マンダリンオリエンタル東京でも初期は、まともに対応できなかったので仕方がないとは思います。そもそも、無線LANとwifiを混同して質問したのが悪いのかもしれません。すみません。
フロントのスタッフはコンセルジュと名乗っているようで、無理があると思った。そのコンセルジュがお部屋まで案内してくれるのだが、到着して「ターンダウンありますか?」と尋ねても理解していただけなかった。
「当館ではご宿泊日までにお電話で「ご予約の確認」をさせて頂いております。こちらからご連絡いたします旨、予めご了承くださいませ。」と予約サイトの詳細に書いてあるが、前日の19:57にだけ着信を確認できた。留守録などにも入れておらず、リコンファームをするならするで、中途半端だったように感じた。
客室の露天風呂やプールが素晴らしすぎて、部屋にいるのが快適だったため、大浴場の魅力が相対的にあまり感じることができなかった。つまり、部屋で過ごすことがかなり楽しいので、子供連れで来て部屋で楽しむのもいいと思う。小さい子には深すぎるプールなので注意は必要。
まとめ
ぐだぐだクレーマーになったようだが、ここに書いた細かいこと以外はほぼばっちりで、全体的には非常に満足な宿泊だった。人の動きもかなりしっかりと安定していて、よく整備されて細かく練られた設備もすばらしい。開業直後にしては完ぺきといっていいくらい。この時期でこれだから、改善されていけば、さらに期待が持てる。維持のためにもコストがかかりそうなので、安定した管理ができるのかと、そこそこの人材を長期に確保できるのかなどは気になります。コストダウンのために色々削られなければだが。。お勧めしたい宿の一つです。寒い時期にも行ってみたいです。