小生は愛媛県の八幡浜 (やわたはま) 市というところで、週の半分くらいは生活しています。。
紡績業などで栄えて”四国のマンチェスター“と呼ばれたこともあったらしいが、今では典型的な過疎地です。
わずかな平地部の川に沿ってぎっしりと家屋が密集していて、全体的に古い街ですので何もしないでも倒壊しそうな古い家屋もあります。
地震と八幡浜
中央構造線ってのはこんな感じのようです。。。
http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/subindex03.htm
地震調査研究推進本部による、
今後30年以内に愛媛県が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率 (2009年度版) はこんな感じ
(pointは、震度6弱以上という点…今回の震災では頻発しているレベルです。。。)
マグニチュード8.4前後とも推定される南海地震は30年以内に60%程度の確率で起きるそうです。
全国地震動予測地図 2010年版ってのも載っているので興味のある方はご覧ください。。
八幡浜市のwebには「地震を想定した八幡浜市の「揺れやすさマップ」を公表します」で、センスのないサイズの大きなpdfがいくつか公開されていますが、それを抜粋してみます。
ところで、震度って定義されている最大が7です。頭に置いておいてください。
津波と八幡浜
愛媛県は、再来が危惧されている南海地震に伴う津波を対象として、愛媛県沿岸域における津波の到達時刻や津波高分布など津波の挙動を予測し、浸水域や被害などの予想結果を取りまとめていて、http://www.pref.ehime.jp/030kenminkankyou/150kikikanri/00004613040329/higaisoutei-hp/h3-tunami.pdf
西宇和郡(佐田岬半島の南側)、八幡浜市では、津波高はT.P.+2.5~5m程度に達し、三瓶港ではT.P.+5.2m、三瓶漁港、隣接する垣生漁港や二及漁港ではT.P.+4.6mと予想される。さらに、八幡浜港では、T.P.+4.7m、八幡浜漁港ではT.P.+3.2m、川之石港、川之石漁港及び西町漁港ではT.P.+3.5m、伊方港や伊方漁港でT.P.+4.4m、三崎漁港ではT.P.+3.9mに達すると予想される。こうした漁港や港湾でも、物揚場への遡上・浸水、防波堤を越波して堤内地において家屋浸水被害が発生する危険性がある。
Yahoo! Japan に “ルートラボ” っていうサービスがあって、地図上の2点を指定するとその間のルートとその標高を表示してくれます。
それで見ると、港から平地部の市の中心部~JR八幡浜駅までの狭いエリアは全長2㎞くらいで、標高は高くても10mくらいまでのようです。。
また出しますが、メインの道路も1車線(一部は片側2車線のところもありますが、、)で、通行量が多くなる時間は人口の割に慢性的に渋滞します。つまり、有事の際、逃げる道もあるのかどうか。。
これは、八幡浜市の防災情報の千丈川洪水ハザードマップです。事前にある程度の降雨が続いた後、1時間総雨量58mmの降雨があった場合の浸水想定です。30年に一度程度の雨量らしいです。 洪水のマップですが、津波との相関もあるようです。
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先の震災で大きな被害を受けた南三陸町と地形が何となく似ているように感じます。。。
南三陸町では、、300mほど離れた高さ7m以上の水門を波が越え、街路樹には地上から約15mの部分に漂流物がからみつき、3階建ての町営住宅の屋根には乗用車が乗っている。波が入り江で高さ20~30mの高さになったという証言も。。
八幡浜市の防災情報にも津波に関する情報は意味のありそうなものはなさそうです。。。今度、市役所に行ってきいてみようかな。。
伊方原子力発電所と八幡浜
http://www.jaif.or.jp/ja/nuclear_world/data/f0301.html
原子力発電所の大きなトラブルは長年危惧されてきても、まるでないもののように黙殺されてきたようにも感じますが、国内にはたくさんの原子力発電所があります。
・日本の原発と地震
http://www.stop-hamaoka.com/kaisetsu-1.html
「原発が大地震に会ったらどうなるでしょうか。“実験”の日は、刻々と近づいています。」と警告しています。。。いままでなら、少々過激な記述のように感じていましたが、、、、、
「四国の中央構造線ぞいの「伊方」は、現在地震発生が懸念されている地域です。」とも書かれています。。
・予測死者数15万5千人。伊方原発事故
http://mizzie-cafe.tea-nifty.com/sf/2006/10/post_5f7c.html
メルトダウン(meltdown) ってSimCityでしか見かけない言葉だと思っていましたが、、
福島第1原発3号機と同じプルサーマル発電中の伊方原発の事故は県や国では、どう試算されているのかも気になり、探してみたが、
愛媛県地震被害想定調査ではそもそも原子力災害は起きないことになっているようにみえます、、、そもそも、絶対に起きないこと(になっていること)に対して対策案て立てようがないですよね。。
20kmなら八幡浜市は全域で、大洲市や西予市まで広がるのでしょうか。。30kmなら、内子とか長浜とかも。
50kmとなると、伊予市や松山にも近づいてきます。原子力発電所を建設予定の山口県の上関ってところまで円に入ってしまいます。まあ、現状では建設は困難でしょうが。。。100kmまで範囲を広げると、愛媛はかなりの範囲、高知県の広域、大分県まで。。
伊方発電所の安全性は。。。
1.強固な緑色片岩の岩盤上に建設
2.敷地前面海域の断層群について、耐震安全性を確認
3.あらゆる地震を想定した設計
ええ、想定内の地震じゃびくともしません。。。想定内の地震では。。。
伊方発電所と津波
津波に関しては、4.25mを想定されていて
「伊方原発のディーゼルエンジンは10mの高さの場所に設置してあるので、津波がきても大丈夫。」らしいです。
「東京電力の福島第一原発の大事故は、想定した2倍の10mの津波に襲われたことが原因と見られている。」らしいので、2倍でもまだ大丈夫です!
また、
知事に寄せられた提言(22年4月分)には
2 伊方原子力発電所における津波対策について
宮城県の女川原子力発電所1号機は、津波の引き波によって水位が4m低下すると原子炉の冷却に必要な水を海から直接取水できない構造であり、貯水槽に一定量が貯水されているとはいえ、原子炉の冷却ができなければ炉心溶融のような重大事故につながる恐れがあるといいます。愛媛県の伊方原発においては、四国電力株式会社の見解では施設を10m底上げしているから大丈夫とのことですが、かえって津波の引き波の際、取水できないという問題があるのではないでしょうか。(回答)
伊方原子力発電所については、国の安全審査により、伊予灘に面している敷地付近においては、津波等による被害の記録は見あたらず、将来大規模な津波は予想されないこと等から、原子炉施設の安全性が損なわれることはないことが確認されています。また、四国電力株式会社では、伊方原発への影響が最も大きいと考えられる前面海域断層群による津波を評価した結果、この断層は横ずれ断層であるため、大規模な津波は想定されないとした上で、仮に縦ずれが発生し、さらに満潮や干潮と重なるなどの厳しい条件を考えた場合の大規模な津波を想定しても、押し波が敷地標高を超えないこと、引き波よりも低い位置に取水口を設置しているため冷却用海水の取水に問題がないことを確認しています。
取水口から海水が組み上げることができないなんてことがないことを祈ります。。
2006年の記事ですが、共産党の吉井議員の指摘では、、
津波による5mの引き波が発生した場合、日本の原発の約8割にあたる43基の原発で、冷却水が一時的に海から取水できなくなることが一日、明らかになりました。衆議院予算委員会分科会で、日本共産党の吉井英勝衆院議員の質問に、広瀬研吉経済産業省原子力安全・保安院長が答弁しました。
とのことで、
津波の引き波によって冷却水が取水できなくなる原発(○内は号機)
■水位低下4mの場合 (28基)
福島第一(1)~(6)、福島第二(1)~(4)、美浜(1)~(3)、高浜(1)~(4)、大飯(1)~(4)、島根(1)(2)、伊方(3)、玄海(1)、東海第二、敦賀(1)(2)■水位低下5mの場合 (43基)
(上記に加え)泊(1)(2)、柏崎刈羽(1)~(5)(7)、伊方(1)(2)、玄海(2)~(4)、川内(1)(2)■水位低下6mの場合 (44基)
(上記に加え)柏崎刈羽(6)
これって、この後対策がなされたんですよね???
聞いたことがある原発が載ってますが。。。
で、、、、こういう話も。。
津波避難 わずか3.7% 沿岸5市町 薄い危機感
東日本巨大地震発生時に、宇和海沿岸に発令された津波警報を受け、沿岸5市町の避難勧告に従って実際に避難した住民は、対象者7万5400人のわずか3.7%だったことが、わかった。昨年2月に津波が押し寄せた南米チリ沖地震時からは微増したが、教訓は生かされず、専門家は「行政が住民に津波の怖さを伝え切れていない」と警告を発している。(松山支局地震取材班)
県などによると、避難のピークは11日夕方で、八幡浜市719人 (対象1万8601人)、伊方町428人 (7721人)、西予市647人 (1万1667人)、宇和島市582人 (2万4445人)、愛南町409人 (1万2987人)。同日夜には大半が帰宅した。
八幡浜市の担当者は「『避難しなくても大丈夫じゃないか』という感覚が常態化し、想定外の危険に対応できなくなることが怖い」と話し、地域別にきめ細かく勧告する手段を模索。一方、愛南町は「具体的な被害想定をもとに、意識を高めるしかない」とする。
(2011年3月20日 読売新聞)
まとめ
いろいろ見ていたら、八幡浜市のwebに、東南海・南海地震の市の被害想定 も掲載されていました。。 どっかで、中途半端に作られたpower pointのスライドを pdf にしたようなのと、被害想定があります。 やはり、津波や原子力災害は心配ないようです。。県の試算よりも控えめに見えます。。
なんだかんだで、これを書いてからそれなりに検索エンジンでヒットしてみなさん見に来ていただいています。読み方によっては不安を感じるようなことばかりを並べましたが、言いたいことは、「それなりには大丈夫そうだけど、ここ一番にはもしかしたらダメかもしれないから、その時にはみんなで頑張ろう! 」ってことです。。。道を歩いていても車にはねられることもあるし、都会の人通りの多いところにいても、誰かに突然刺されることもある。そんな時代なので、精一杯前向きに!
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とてもきれいな町。このままでいてほしい。
でも、
少し気になります。↓
http://blog.livedoor.jp/psychicreader/archives/2570393.html#comments
他でも少し四国に関しては気になる事を言われたので。
一人一人の意識が高まることがまず一歩かなと。
クーさん
コメントありがとうございます。確かになんだか気になるページですね。。
まあ、じゃあどうしたらいいかって言われると難しいです。。。
こんにちは。愛媛県宇和町生まれで、目下無人ですけど、家屋敷もお墓もありますし、県内あちこちに親戚もあります。広島育ちですけど、子ども時代、盆暮れにはいつも帰省していました。伊方のことははっきり認識したことはありませんでしたが、福島の事故で気になって調べて、こちらも拝見しました。安全だと思うしかないのが原発のようですし、いったんできてしまったら、完全に縁を切ることは不可能のようですが、やはりなるべくなら、停止してほしいと思います。